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4月末に契約書を交わして取得した新社屋の物件。

5月から少しずつ掃除やリフォームを進めてきまして、7月16日に移転作業を終えて翌17日から新しい場所でスタートを切りました。

スタートしたといっても、引越し後に見つかった建物の破損箇所を補修したり、窓のブラインドや棚などを買い足したり、換気扇やガス管などの細かな工事が残っていたり、とにかくまだまだ落ち着かない日々ですが、ようやくブログの更新に着手できる程度にはなってきました。

元々の事務所1階に設置していた試験撚糸機や糸巻き機は3階に設置し、全て元通りに始動しています。

新たに導入した本生産用撚糸機の据付も終わり、試運転と微調整を繰り返していて、おそらくお盆休み明けには稼動できるかなと思っています。

移転直前の旧事務所と移転直後の新社屋にそれぞれ沢山の方々が来られて、今回の移転の動機や今後の展望などについて様々に意見交換をしました。

取引先の方はもちろん、金融機関の担当者さんや税理士さん、不動産屋さんやリフォームに携わってくれた建築業者さんなど、今回の移転をきっかけに多種多様な分野の方々に自分の思いや今の繊維産業の状況をご説明する機会があり、改めて自分たちの進むべき道について頭を整理するのによい時間をとることが出来ました。

いろんなジャンルのお話をうかがってみて改めて思うのは、繊維産業だけで無くどこもかしこも人材難で先行きに不安を抱えているということです。

電気設備や建築の現場では苛酷な労働環境を嫌がって人が集まらず、金融機関では相次ぐリストラで新卒の大学生から敬遠されているといった話を聞く。

そんな話を色々と伺っているうちにふと疑問がよぎりました。

今の若い人たちは一体どんな仕事がしたいのだろうか。。。

定時に帰宅できて週休が二日あり有給を全取得できるというのが最低条件で、危険じゃなくて過酷じゃなくて将来リストラされる心配も少なくて人間関係で悩むこともなさそうな職業。

そんなのあるかな。。。

自分の身の回りにはちょっと思い当たらないかも。

公務員?ユーチューバー?

ユーチューバーってどうやって稼いでるんやろうか?

ともかく、少なくとも繊維産業にはそんなお仕事は残ってないと思います。

だとしたらうちの会社で出来ることはなんだろうか。

機械のある現場には満足な空調設備もなく環境は苛酷ですし、ホコリと油で手は汚れますし、重たい荷物は担がなきゃいけないし、取引先の方々の納期の催促は厳しいし、それ以上に社長がいつもみんなに厳しい。

社長はちょっとずつ優しくなっていく努力をするとして、それ以外の労働環境はなかなか変えられるものではない。

色々と考えて少しずつでも変えていけるところは変えようと思い、まずは定時帰宅と週休二日をがっちりキープしつつ社員に順番に無理やり有給を取ってもらうようにしました。

それと、パートタイムの人とも話し合って、時短勤務の正社員として雇用することにしました。

その取り組みを始めたばかりなので有給取得がまだの社員もいますが、それはそれぞれのペースで進めればよいかなと思っております。

ある社員から「社長が土日も無休で働き続けているのに有給をとりづらいです」といわれたので、先週息子の誕生日に合わせて思い切って平日に2日間休みを取ってみました。

我々のような零細の製造業で労働時間や日数などの労働条件が法令に違反しているケースはいくらでもあると思います。

けれども人材難で人が集まらないのであれば、そういったところを改善していかないことには今後はもっと労働力を確保しづらくなってくると思います。

正直なところ当社でもこれまで社員のサービス残業に頼ってなんとか納期を間に合わせるようなケースが度々ありました。

けれどもこれからはそういったことをゼロにする取り組みをしていきたいと思っています。

ひとことで言えば「仕事はしんどいけどまともな職場」

言うは易し行うは難しですが、社屋移転を機に少しずつでも会社を改善していきたいと思っています。